創傷の湿潤治療
- 当院では、創傷の湿潤療法を行っています。このたび挫創で皮膚欠損のある症例に湿潤療法を行い、良好な経過となりました。患者さんの同意のもとに、以下に例示します。
- 50歳代の男性で、右示指を機械にはさまれて受傷。
- まず、麻酔の後、スクラビング、洗浄、デブリドマン、一部縫合しました。
- 皮膚欠損があったため、傷はすべて縫合はできず、一部皮下脂肪組織が露出しました。
- 従来であれば、皮膚欠損に対して皮膚移植や局所皮弁を考慮するところですが、今回は湿潤療法を行いました。
- 再診時に創部を自分で洗浄してもらい、消毒は行わず、プライスモイストで被覆するのみとしました。
- (プラスモイストは隣接する駅前ドラッグで扱っています)
- 受傷1週後で肉芽の上がりは良好で
- 3週後、周辺から上皮化が進みはじめ
- 5週後、指の拘縮なく、上皮化が完成しました。
- 湿潤療法については、「新しい創傷治療」を参照ください。